最近の読書は「アタリ」続きです。
たまたま出会ったものでも、期待して読み始めたものでも、読んでいる本が面白いと、なんだか最近ついてるナァーと上機嫌になるから不思議です。
勉強になるのに「お勉強」っぽさがなく、本当に楽しく日本の美術作品について読むことができるのは、山口さんの着眼点や観察力・理解力、そしてひょうひょうとしながらも謙虚で真摯な語り口ゆえでしょうか。日本人のものの見方とその変遷、西洋美術の概念との対比なども面白く、最近の制作や考え事の参考になります。
『日本美術応援団 』 赤瀬川源平x山下裕二(筑摩書房/2004)
日本の古い美術(という言い方も本当にあれですが)は、正直なところ「(あまり心ときめかないが)勉強しなけば……」という意識がぬぐい切れずにいましたが、この本を読むと、本当に心から面白くてすてきで可笑しくて、わくわくします。美術って、本来はこうして楽しむものだよな、ということを思い出させてくれます。
『日本美術応援団 オトナの社会科見学』 赤瀬川源平x山下裕二(中央公論社/2011)
表紙の赤瀬川源平さんの表情だけで、もうすでに衝動買い決定です。すごくまじめな場所を訪れて、まじめなことをまじめに語り合っているはずなのに、だからこそ、本当に可笑しく、また、考えさせられます。こういうのが大好きです。